すずらん台矯正歯科での歯列矯正(矯正歯科治療)の特徴は、下記の通りです。
1)体と歯にやさしい、ストレスフリーおよびリスクフリーの矯正を目指します。
歯列矯正は一定の期間をかけて行うものである以上、多かれ少なかれ治療に伴うストレスやリスクが伴います。一番考えなければならないのが、装置が口の中に入ることによる患者さんの精神的なストレスと、むし歯や歯周病のリスクです。歯列矯正を成功に導くためにはこの治療に伴うリスクやストレスをできるだけ少なくする、あるいは抑えることが必要であると考えます。当然のことながら患者さん、もしくは患者さんがお子さんの場合には保護者の方の全面的なご協力が不可欠となります。
2)矯正治療期間中だけではなく、矯正治療が終わった後も、生涯にわたって患者さんの歯とお口を守ってゆきたいと考えています。
歯列矯正で歯を動かしている期間は、患者さんの人生の中ではごく一部の期間ですし、綺麗に並んだ後も患者さんはその歯を使い続けてゆくわけですから、歯が綺麗に並んだらあとは来なくていいですよ、というふうにはゆかないはずです。終わった後のメインテナンスは私どもの責任であると同時に、患者さんの義務でもあると考えています。当院の良いところは、私が、一人で、責任を持って、治療の全てのステップを、正確かつ確実に、最善を尽くすということを信条にやっていることだと思っています。いつかは辞めてゆくであろう従業員(アシスタントや歯科衛生士など)への「丸投げ」診療や、他所から雇ったバイトの非常勤医師に任せっぱなしの無責任診療は当院では絶対にあり得ません(もちろん彼らや彼女たちの中にも、プロ意識を持って仕事に取り組んでいる方が、私の知らないところにはいらっしゃることとは思いますが)。従って、
3)治療はすべて院長(私)が行います。
また、
4)矯正治療そのものを目的とするのではなく、生涯を通じてご自分の歯で物をおいしく食べられるように、歯を守ってゆくという、歯科医療の本来の目的を達成するための最良の手段の一つが矯正治療(特にスマイルアライナーシリーズによるマウスピース矯正治療)であると考えています。
歯列矯正(矯正治療)とは?
まず最初にお断りしておかなければならないことは、そもそも
歯並びが悪い状態それ自体は、病気ではない
ということであり、これは言い換えると、
歯列矯正(矯正治療)は、病気の治療ではない
ということになります。
なぜならば、歯並びが悪い状態はよく、「不正咬合」と呼ばれますが、これまでに様々な矯正歯科医が提唱してきた「不正咬合」と、その反対の「正常咬合」の概念や定義というものが、個々の歯科医の経験や個人的な考え方に基づくものはあっても、実は現在もなお科学的根拠(エビデンスevidence)に基づかない、曖昧なものであるからなのです。ではなぜ歯列矯正(矯正治療)が行われているのでしょうか?また治療を受ける患者さんがいらっしゃるのでしょうか?それは、
歯列矯正(矯正治療)は病気を治す治療ではないけれども、主に見た目(審美性)を改善し、新しいきれいな歯並び、かみ合わせを創り出すことで、数値やデータでは表すことができない、患者さんの
クオリティオブライフquality of life(QOL)を向上させることができ
る治療
であるからに他なりません。
法律上も、一般的な歯列矯正が保険適用外(自由診療)になっているのはその証左です。
すなわち美容外科における治療と同じ、とお考えいただくとわかりやすいでしょう(詳しくは、特定非営利活動法人 日本美容外科医師会ホームページ内のコラム「美容外科とは」も併せてご覧下さい)。
実際に、複数の矯正、あるいは一般歯科医にある一つのケースを診ていただき、矯正治療が必要かどうか尋ねた場合、ある歯科医は治療が必要と言い、別の歯科医は治療は不要と言い、歯科医の間で意見が一致しないことはよくあることで、これは
矯正治療が必要かどうかを決める医学的、あるいは客観的な(根拠に基づいた)診断
基準が、全く存在しない
からです。
ですから治療の期間や方法に至っては、10人の歯科医に診てもらった場合、10人とも皆違った内容だったとしても何ら不思議はないのです。もしセカンドオピニオン受診をされる場合は、こうしたことを頭に入れておかれるとよろしいでしょう。結局のところ、
ある患者さんにとって(歯並び、見た目を改善するための)矯正治療が必要かどうかということは、私たち歯科医(もちろん矯正専門医も含む)が決める筋合のものではなく、その患者さん本人にしかわからないこと
なのです。実際に矯正治療を受けるかどうか、さらには矯正治療の具体的な目標(ゴール)も、特に大人の方の場合には、あくまで患者さんが主体で決めるべきものである、と考えます。もしそうだとすれば、
歯列矯正(矯正治療)は、第一に、歯並び(=見た目)の悪さが患者さんにとって何らかの精神的な負担やストレスになっている場合に適応
となります。
もちろん物を噛む機能を改善したい場合や、プラークコントロールがしづらいから歯並びを良くしてほしいといった場合も適応にはなりますが、見た目の改善が主になっているのが現状です。
実際に、歯列矯正を希望されて当院を受診される方も、ほとんどすべての方が「見た目」が気になっていたり、なんらかの悩みやストレスを抱えていらっしゃったり、あるいは「見た目」を改善してほしいということでいらっしゃっています。
当院はあくまでも、できるだけたくさんの方に矯正治療を受けていただき、その良さを一人でも多くの方に実感していただきたいと考えています。
しかし一方で、治療するためには、必要に応じて健康な歯を抜かなければならなかったり、お口の中に清掃性が悪くなる等、医学的にリスクが生じるかもしれない装置を長期間入れなければなりません。
治療にあたっては、治療によって得られる見た目の改善と、そのために受け入れなければならないストレスやリスクを十分にご理解いただいた上で、積極的に受けていただくべき
と考えます。
当院は、治療に伴うストレスやリスクを最小限にする歯列矯正を行っています。
歯列矯正の適応症につきましては、こうしたいわば患者さん側から問い合わせやご希望があった場合はもちろんですが、それとは別に、患者さんが何もおっしゃらなくても、私たち歯科医師の側からおすすめする場合もある、ということを知っておかれるとよろしいでしょう。
すなわち、
第二に、歯並びや見た目が悪いからではなく、歯冠修復(詰める処置やかぶせる処置)や欠損補綴(ブリッジや入れ歯など)、さらには歯周病治療といった、いわば矯正以外の歯科治療を行う際に、歯列矯正を用いて歯を動かしておいたほうが、患者さんにとってより良い、より効果的な歯冠修復や欠損補綴、ないしは歯周病治療が行える場合が少なからず存在します。
こうした場合も、歯列矯正の適応症になるのです。
しかしながら、この第二番目の適応症かどうかの判断、診断は、矯正歯科専門医にはできるものではありません。むしろ私たち一般歯科医が得意とするケースに該当します。実際に当院でも、一般歯科の治療の途中で歯列矯正を希望され、一般歯科の治療が終了してから歯列矯正に移行された患者さんが少なからずいらっしゃいます。